昨日のつづき

午前中に利用者さんの居室を回っていると、
昨日のTさんに呼び止められました。

『なんでしょうか』 と尋ねると、 
昨日の話で思い出したことがある』 とのこと。
どうやら、回想法の力が持続してるみたいですね。

Tさんは、 
『実は、九龍里に滞在しているときに、一番びっくりした話をするのを忘れていた』 
と、嬉しそうに話しかけてきたのです。

その話は、Tさんが体験した 『九龍里の葬式の風景』 のことで、
それを昨夜眠る前に思い出し
ぜひ僕に話したくなって、声を掛けたようです。


泣き手 というものをご存知の方は、いらっしゃるでしょうか。


Tさんは、4ヶ月の滞在の間に、
集落で執り行われた葬儀を、何度か目撃しました。

そして、その葬儀の中には必ず 『泣き手』 と呼ばれる 
悲しみを表現する人』 がいて、
この 『泣き手』 と呼ばれる人々は、
葬儀が執り行われている間中、文字通り 『泣き続ける』 
のだそうです。

『人々』 と言ったのは、この 『泣き手』 は
一度に複数人いる場合もあり、
Tさんが見た限り、
彼らの人数が多いほど、亡くなった方の生前の暮らしは裕福であった
そうです。

初めて 『泣き手』 を見たのは、九龍里に着いて半月ほどのこと。

彼らは、他の人たちと同じ民族衣装を纏い、
地面に跪いて両手を合わせ、お辞儀をするような仕草で、
大きな声で何度も 『アイゴー、アイゴー』 と、叫び続けるのだそうです。

その姿は 『鬼気迫るもの』 で、
を流しながら一心不乱に叫び続ける彼らの姿が、
Tさんの記憶に強烈に残っているようです。

お葬式というものは、
粛々と執り行うものであることが、当たり前であったTさんにとって、
それは恐らく衝撃的な光景だったのでしょう。



下の写真は、今Tさんが取り組んでいる 『はめ込みパッチワーク』 の写真です。
b0197735_2022312.jpg

土台の部分は『発泡スチロール』 を使っています。

その上に両面シールを貼って絵柄を入れ、
その線に沿って切り込みを入れておきましたので、
後はシールを剥がして、好きな色や肌触りの布を選んで、
当てていくだけの一般的なものです。

まだ作業は途中ですが、
綺麗に仕上がってきたので、写真を撮らせて頂きました。

完成が楽しみです。





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by hiro-ito55 | 2011-05-04 20:48 | 作業療法 | Comments(0)

作業療法士です。日頃考えていることを綴ります


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