ハンドメイド自助具と補助具
2013年 09月 30日
前回、同じ作業療法士の方をリハで担当させて頂いていると書きました。
そして、同じ作業療法士として意見やアイデアを交換したり、
ときには、自助具の作成をお願いすることもあると書きました。
今回は、お互いのアイデアに基づいて、
実際に、その方と一緒に作成した自助具と補助具の一例を紹介します。
まずは、万能カフ。
対象とさせて頂いた患者さんは、関節リウマチのある方です。
通常ならば、
カフのポケット(矢印部分)に直接スプーンを差し込んでしまえばいいのですが、
その場合、
スプーンで食べ物を掬う際に、前腕部回内位から回外方向への動作が必要になります。
ですが、この方の場合は、
スプーンで掬うときに必要な前腕の回外動作に、痛みを伴っているため、
これを何とか解消できないかということで、アイデアを持ち込みました。
案としては、スプーンを示指と平行の位置に固定できることで、
その発想から生まれたのが、このカフです。
まず、カフのポケット部分に板を差し込んで、
その板に、スプーンを固定するためのクリップを取り付けます。
この形だと、前腕回内位で食べ物を掬った後も、
そのままの肢位で口元まで運んでいくことができます。
そのために、固定するスプーンには、初めから捻りと曲げを施しています。
そして、もうひとつは上肢の固定ベルト。
対象とさせて頂いたのはCPの患者さん。
全介助で移乗するときに、弛緩した左上肢を体幹の下に巻き込んでしまう危険があるため、
これを何とかできないかと、患者さんの母親から依頼を受けました。
これについては、実際に作成した彼女が詳しいので、
ぜひこちらを参照して下さい。⇒ 『ハンドメイドアームポケット』
by hiro-ito55
| 2013-09-30 21:15
| 作業療法
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