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ナースコール


先日、多床室であった話。

Sさんには、Aさんという同室者がいます。
そのAさんが夜中に 
痛い、痛い、』 
ベッドの中でずっと呻いていました

心配になったSさんは、起き上がって歩いてAさんの枕元まで行き、
どうしたの。大丈夫?』 と気遣ったとのこと。

訊くと、
腰が痛くてたまらない。』 
というAさんからの切実な訴え

だから、動けないAさんに代わって
Sさんは脇にあるナースコール押してあげた

すぐに夜勤のナースが来て、処置をしてくれたけど、
Sさんはその駆けつけたナースから、感謝されるどころか、
ダメじゃない、一人で歩いたら! 転んだらどうするの!』
と、逆に激しく叱責されてしまいました。


リハビリの合間に廊下の椅子に腰掛けて、
その時の出来事を、笑顔で話してくれたSさん

しょうがないよね、怒られても。
 みんな心配してくれてるんだから
。』 と。

自分はリウマチで、体のあちこち痛むはずなのに、
そんなことには頓着せず、
目の前に困っている人を見かけたから、
自分でできる方法で、気遣ってあげた


とても人間らしい行為です。

けれど、
人として当たり前のことをしたにも拘らず、
怒られてしまった。


その一方で、
これは他の多床室での話。

昼間体調の悪かったYさんという男性が夜中にが上がり、
眠れずに魘されていました

クーリングをして暫く様子を見ても、はなかなか下がらず、
ベッドの上で苦しそうにされていました

そして、
午前零時すぎ同室者のDさんからナースコールがあったため、
夜勤のナースが訪室。

すると、
コールを押したDさんは、駆けつけたナースに向かって、
うるさくて眠れないから黙らせろ。』 と、ご立腹

ナースがYさん体調等を説明するも、Dさんは聞き入れず、
その後もナースコールを頻回に押しては、
同じ主張を、明け方まで繰り返したそうです。


かたや、同室者を気遣うSさん
一方で、他者の苦しみより、
他者の行動が自分を眠れなくさせている、なんとかしろと、
被害的立場で苛立ちを訴え続けるDさん

そして、自分のしたことを咎められても、
いつまでも自分の訴えに固執するのではなく、
けっして感情的になったり、怒ったりすることもなく、
しょうがないね。』 と、受け入れることのできるSさん

そんな、
とても寛大な心には、頭が下がります

こういう人を目の前にしたとき、
例え、それで転んでケガをしたとしても、
僕らに、それを責める資格があるだろうか

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by hiro-ito55 | 2012-06-29 19:00 | 医療・福祉・対人支援 | Comments(0)

作業療法士です。日頃考えていることを綴ります


by いとちゅー