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話を傾聴する3つのパターン


いわゆる相手の話を傾聴することは、
コミュニケーションを通して、その方との信頼関係を築いていく上では
重要な要素となっています。

特に認知症を抱えた利用者とコミュニケーションを取る際は、
相手の話を傾聴することの重要性は、しばしば強調されるところです。

しかし、
傾聴することが利用者との信頼関係を築くためのもの、
と一言で言っても、誰でも簡単にできることではありません。

信頼関係を築くために必要なのは、
お互いが安心して感情の交流を行なえる場を持つことであり、
これを治療者側から作り出す必要があるからです。

これは、いわゆる相手と共感できる場を作ることなのですが、
こうした場を意図的に生み出すのに有効な方法のひとつが、
話を傾聴するという、コミュニケーションスタイルです。

では、
具体的にはどんな傾聴の仕方があるのか、
僕の頭の整理も兼ねて、ここに少し記しておきたいと思います。
(注:僕の偏見や知識不足もありますので、
その点は割り引いておいて下さい。)



傾聴の形態には、
主に3つのパターンがあるように思われます。


1.静かに聞く

ひとつめは、
相手の訴えや表現することを、静かに聞くパターン。
傾聴というと、静かに話を聞くということが、真っ先に頭に浮かぶように、
これは、傾聴の中でももっとも基本的な姿勢かもしれません。

そしてこのパターンは、交流の場において、
例えば、相手の感情が外に向かって爆発しているようなときなどには、
多く用いられるように思います。

目的は、お互いの共感できる場作りですから、
とにかく相手のその感情が治まるのを待ちながら、
同時に、あなたの感情をしっかりと受け取っている
というメッセージを、相手に送る必要があります。

ですので、そこではこちらからの言語的な返しよりも、
こちらが作り出す表情や視線、相手との距離といった
非言語的な表現に含まれるメッセージの中の親和性が、
強く求められます。


2.発したままに返す

二つめは、
相手の発したメッセージを相手の発したままに返す方法です。

専門的には、恐らくペーシングと呼ばれるもので、
相手が楽しそうにしているときは、こちらも楽しそうな表現で返し、
ゆっくりと話しているときは、こちらもゆっくりとした調子で話します。

これにより、相手の表現の波にこちらが同調するという形を作り、
お互いの感情を共感させていきます。

また、例えば相手が自分の情況気持を、
うまく言葉で整理できずに、言葉を探している場合などは、
相手の発した言葉をそのままに返すことで、
その気持ちをもう一度本人にフィードバックさせて、
相手の次の表現を促し、それを繰り返すことで、
徐々に感情の交流を行なえる場を作り出していくことにも、
用いることができそうです。


3.自分の言葉に置き換える

三つめは、相手が発した言葉を、
こちらが自分の言葉に置き換えて返す方法です。

この場合、『それは〇〇ということですね。』 
確認の方法を取ることが重要で、
それによって相手は、
自分の気持ちが、相手にちゃんと伝わっているか
確認することができます。

そうすることで、相手は自分の表現したいことを、
より一層明確に感じ取ることができます。



実際には、これら三つの形態(もっとあるかもしれませんが)が、
ひとつのコミュニケーションの中で入り混じって、
複雑に表現されることが多く、

相手の出方に合わせて、
こちらの傾聴のパターンを、変化させなければなりません。

相手と共感できる場作りには、
そういったコミュニケーションの臨機応変さが求められるため、

相手との信頼関係を築くためには、こちら側の感じ取る感性と、
それを相手に適切に伝える能力が必要不可欠で、
そのための日常的な訓練が、必要となってくるのでしょう。

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by hiro-ito55 | 2012-03-01 18:55 | 作業療法 | Comments(0)

作業療法士です。日頃考えていることを綴ります


by いとちゅー