介護保険施設に対する厚労省の姿勢

11月24日、厚労省から
平成24年度介護報酬改定に関する審議報告(案)
が発表されました。↓↓

平成24年度介護報酬改定に関する審議報告(案)



この報告書の中の 『11.介護保険施設』 の項目を見ると、
前文には
「生活重視型の施設」 又は 「在宅復帰支援型の施設」 として、
医療提供のあり方を含め、各施設の機能に応じた評価を行う。

とあります。

掻い摘むと、
介護老人福祉施設は、
・入所者の居室は原則『個室』であるべき。
・何故なら、居宅に近い住環境や日常生活で、
 入所者の意思と尊厳を尊重したケアを行なうべきであるため。
・来年4月1日以降に新設される施設で、
 個室ではなく多床室であるものについては、
 上記のような介護老人福祉施設の原則にそぐわない為、報酬は減額
・施設における看取り対応を強化



介護老人保健施設は、
・リハを中心に、在宅復帰支援型の機能を強化する。
・その際は、在宅復帰率ベッド回転率を、その指標として評価。
・在宅復帰支援の機能を強化するため、報酬を見直す
・入所前から、早期退所に向けた計画・方針を決定した場合に、これを評価する。
・入所中に医療機関に入院した場合でも、その後再び入所し、
 (在宅復帰や自立に向けた)集中リハを行なった場合、これを評価する。
軽症の疾病を発症し、施設内で対応した場合は、その評価(加算)を行なう。
・施設における看取り対応を行なった場合の、算定要件と評価を見直す


となっています。


つまり、
生活重視型の施設:介護老人福祉施設(いわゆる特養
在宅復帰支援型の施設:介護老人保健施設(いわゆる老健
とはっきり色分けした上で、

特養は、
個別生活維持のためのあらゆる援助重視しながら、
最期の看取りまで行なえる施設を高く評価し、

老健は、
早期退所を含めた在宅復帰援助するための、
中間施設としての機能を備えた施設を、高く評価する

という、
施設の機能を明確に区別し、
今後の評価を行なっていく厚労省の姿勢を、
強調した文章となっています。


厚労省としては、
家族の長期レスパイトのために老健を利用することは、
評価に値しない
という姿勢です。

これは、長期入所に対しては、
ゼロ査定をする』 ということです。

そう考えると厚労省は、
長期入所者 = 銀行の不良債権
のように捉えているのではないか、
と思えてきます。

だとすれば、
利用者にとってはたいへん失礼な話です。
(しかも、その責任は利用者や厚労省にはなく、
 飽く迄も、施設の努力不足にある、
という論法を採っています。)

いずれにしろ、
これからは、長期入所の多い地域を中心に、
各地で特養新設の動きが加速していくことも、予想されます。






[PR]
by hiro-ito55 | 2011-11-26 21:18 | 医療・福祉・対人支援 | Comments(0)

作業療法士です。日頃考えていることを綴ります


by いとちゅー
プロフィールを見る
画像一覧