マズローの理論を使ってみよう! (前)
2011年 10月 05日
今回は、僕ら医療・介護の専門職が、
日常の仕事において目指すところを、
『マズローの欲求五段階』 から、考えてみたいと思います。
アブラハム・マズローは、アメリカの心理学者で、
彼が提唱した人間の 『欲求五段階』 とは、
以下の図で表記されます。
マズローによれば、
人間の欲求は、
上記で表される、五つのステージに分類することができます。
この図を見ると、
生物体として最も基本的な欲求であるレベル①から、
最も高度な欲求であるレベル⑤まで、
各ステージ毎に、
欲求のレベル分けがなされているのが分かります。
また、
レベル①~②は、生物体としての基本的な欲求で、
レベル③~⑤は、社会的生物としての欲求
と、一応分けることもできます。
そして、例えばこの欲求を、
老健の利用者さんの生活に当て嵌めて考えてみると、
①生理的欲求 :生物として生きていくための最低限の欲求
(ゆっくり寝たい、ごはんをお腹いっぱい食べたい)
②安全の欲求:毎日、安心して生活できる居住環境にいたいという欲求
(自分のできないことは、しっかりと介助をしてほしい)
③親和の欲求:誰かとコミュニケーションを取りたいという欲求
(社会的欲求) 誰かと一緒の、何かに参加したいという欲求
(レクやクラブ活動、アクティビティーなどへ参加したい)
④自我の欲求:他者からの賞賛を求める欲求
(自尊欲求) (自分のできることを他者に褒めてもらいたい
自分のこれまでの経験を誰かに話し、認めてもらいたい)
⑤自己実現の欲求:自分の能力を発揮し、自己の成長を図りたいという欲求
(活動に参加して、自分で作った作品を完成させたい)
といったところでしょうか。
(もちろん、他にも例はあると思います。)
マズローによれば、人間の欲求というものは、
①が満たされて初めて②を満たすことができ、
②が満たされることによって、初めて③が、
次いで、④、⑤と、
順を追って、段階的に満たされていくものである
としています。
『順を追って段階的に』 ということは、
例えば、
①の生理的欲求は満たされているが、
②の安全の欲求が満たされていなければ、
③の親和の欲求や、④の自我の欲求は、
充分に満たすことはできない、
ということです。
例えば、
お腹いっぱい食べられる (生理的欲求⇒〇) が、
安心して過ごせる環境になければ (安全の欲求⇒×) 、
レクやアクティビティーに参加したいだとか (親和の欲求) 、
クラブ活動で作品作りに打ち込みたい (自我や自己実現の欲求)
という気にはなれない。
ということです。
人間の全ての欲求が、
このように、段階的にきっちりと満たされながら、
次のステージに進んでいくわけではないにしろ、
医療・介護のサービスにおいて、
利用者さんの欲求を、段階を追って満たしながら、
より人間らしい生活を維持したり、
或いは、それに近づけていったりする、
そのためのひとつの指標として、
参考にすることはできるでしょう。
また、
これを効果的に進めていくためには、
リハとそれ以外の他職種が、
協力して取り組む姿勢が大切であるのは、言うまでもありません。
日常の仕事において目指すところを、
『マズローの欲求五段階』 から、考えてみたいと思います。
アブラハム・マズローは、アメリカの心理学者で、
彼が提唱した人間の 『欲求五段階』 とは、
以下の図で表記されます。
マズローによれば、
人間の欲求は、
上記で表される、五つのステージに分類することができます。
この図を見ると、
生物体として最も基本的な欲求であるレベル①から、
最も高度な欲求であるレベル⑤まで、
各ステージ毎に、
欲求のレベル分けがなされているのが分かります。
また、
レベル①~②は、生物体としての基本的な欲求で、
レベル③~⑤は、社会的生物としての欲求
と、一応分けることもできます。
そして、例えばこの欲求を、
老健の利用者さんの生活に当て嵌めて考えてみると、
①生理的欲求 :生物として生きていくための最低限の欲求
(ゆっくり寝たい、ごはんをお腹いっぱい食べたい)
②安全の欲求:毎日、安心して生活できる居住環境にいたいという欲求
(自分のできないことは、しっかりと介助をしてほしい)
③親和の欲求:誰かとコミュニケーションを取りたいという欲求
(社会的欲求) 誰かと一緒の、何かに参加したいという欲求
(レクやクラブ活動、アクティビティーなどへ参加したい)
④自我の欲求:他者からの賞賛を求める欲求
(自尊欲求) (自分のできることを他者に褒めてもらいたい
自分のこれまでの経験を誰かに話し、認めてもらいたい)
⑤自己実現の欲求:自分の能力を発揮し、自己の成長を図りたいという欲求
(活動に参加して、自分で作った作品を完成させたい)
といったところでしょうか。
(もちろん、他にも例はあると思います。)
マズローによれば、人間の欲求というものは、
①が満たされて初めて②を満たすことができ、
②が満たされることによって、初めて③が、
次いで、④、⑤と、
順を追って、段階的に満たされていくものである
としています。
『順を追って段階的に』 ということは、
例えば、
①の生理的欲求は満たされているが、
②の安全の欲求が満たされていなければ、
③の親和の欲求や、④の自我の欲求は、
充分に満たすことはできない、
ということです。
例えば、
お腹いっぱい食べられる (生理的欲求⇒〇) が、
安心して過ごせる環境になければ (安全の欲求⇒×) 、
レクやアクティビティーに参加したいだとか (親和の欲求) 、
クラブ活動で作品作りに打ち込みたい (自我や自己実現の欲求)
という気にはなれない。
ということです。
人間の全ての欲求が、
このように、段階的にきっちりと満たされながら、
次のステージに進んでいくわけではないにしろ、
医療・介護のサービスにおいて、
利用者さんの欲求を、段階を追って満たしながら、
より人間らしい生活を維持したり、
或いは、それに近づけていったりする、
そのためのひとつの指標として、
参考にすることはできるでしょう。
また、
これを効果的に進めていくためには、
リハとそれ以外の他職種が、
協力して取り組む姿勢が大切であるのは、言うまでもありません。
by hiro-ito55
| 2011-10-05 20:28
| 医療・福祉・対人支援
|
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