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NHKスペシャル 脳がよみがえる~脳卒中・リハビリ革命~

一昨日、NHKスペシャルで 
脳がよみがえる~脳卒中・リハビリ革命~
が放送されたことをご存知の方も多いと思います。

この番組で繰り返し紹介されていた手指の機能訓練法は、
促通反復療法』 と呼ばれるもので、

鹿児島大学病院 霧島リハビリテーションセンターの
川平和美教授が考案した訓練法のようです。


この訓練法のメカニズムは、

他動的に素早く指を屈曲させるのと同時に
患者に指を伸ばすよう指示します。
これによって、指の伸張反射を誘発し、

そこに患者の 
『指を伸ばす』 という伸展の意識を重ねることによって、
指を伸展させる運動性下降路の興奮水準が高まり、
容易に指の伸展を実現させる


というものです。

また、この促通反復療法は、
指の伸展に限らず、
伸張反射や皮膚筋反射を利用して、
特定の神経路の興奮水準を高めることで、

歩行など、患者が意図した運動を実現し、
その運動の反復を可能にする


というものだそうです。


この理論の意図するところは概ね理解できるのですが、
手技を体得するためには、相当の訓練を必要とするもので、

現時点で、これをきちっと使いこなせるPT・OTは
そんなに多くはいないのではないか
と思います。

にも拘らず、
こうした手技的な方法だけ
この時期にテレビでクローズアップされ、
一般向けに強くアピールされるということは、

恐らく、来年の診療報酬改定を意識してのことだろうと思います。


国としては、
医学的なエビデンスがしっかりとしていて、
尚且つ、その効果がはっきりと示せるものに限って
優先的診療報酬を算定する。

そういった方向へ、
これからのリハビリの価値というものを誘導し、
それができなければ、PT・OTの仕事は評価されない

という意図をアピールする狙いもあったのではないでしょうか。

もしそうであるならば、
そういった診療報酬の算定基準をチラつかせて、
それをエサ利益誘導しすぎると、 
回復する見込みのある患者だけを重点的にリハビリする

という 
患者間のリハビリ格差・差別』 を、
今後、加速させ得る危険があるので、
注意しなければなりません。


また、世論の後押しという観点からも、今回の、
機能訓練 = リハビリ  という構図は、

確かに一般向けにはとてもシンプルで分かり易いものであり、
その効果を映像で示すことによって、

リハビリの価値
そのような方向へ誘導する世論を形成するためには、
かなりのアピールになります。

ですから、恐らくこれ、
単発じゃなくて、シリーズ化されるんじゃないかな
と思います。

でもリハビリって、機能訓練だけじゃないんですけどね...。

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by hiro-ito55 | 2011-09-06 23:12 | 医療・福祉・対人支援 | Comments(0)

作業療法士です。日頃考えていることを綴ります


by いとちゅー